インドでJCBカードは使える?使えない?決済事情を解説

※ 2023/07/21追記:エポスカード(VISA)の海外旅行保険は2023/10/1以降、付帯条件が自動付帯から利用付帯に変更となります

経済成長が著しいインドでは、2016年の高額紙幣廃止(デモネタイゼーション)を契機に、UPI(統一決済インターフェース)を中心としたモバイル決済が爆発的に普及しました。これにより、決済環境は一変しています。JCBカードが、この独自の決済環境でどこまで通用するのかを解説します。

結論:JCBカードは、主要なホテルやEコマースでは利用可能ですが、ローカルな店舗では現金、または現地で普及しているモバイル決済(UPI)が主役です。JCBが提供する特別な優待を狙って利用するのが効率的です。

この記事では、インドでJCBが使える具体的な場所、インド独自のモバイル決済環境、そしてインド旅行を快適にするための決済戦略を解説します。


I. JCBカードのインドでの利用可能性と普及率

1. 利用可否と提携の現状

JCBカードは、インドの主要な銀行や決済会社と提携しており、国際ブランドとして利用可能です。特にインドのオンラインEコマースサイトでは、日本からの観光客やビジネス客向けに積極的に受け入れられています。

  • 普及率:VISA/Mastercardに比べると、利用できる店舗は限定的です。大都市の観光客向け施設に集中します。
  • 確認ポイント:店舗のレジやドアに「JCB」のロゴがあるかを確認するか、店員に尋ねる必要があります。
  • 注意点:UPI決済(QRコード決済)が非常に強力なため、クレジットカード決済自体を行っていないローカル店が多いです。

2. 利用可能な主要な場所

JCBカードの利用が期待できる、比較的規模の大きな施設は以下の通りです。

  • ホテル・宿泊施設:主要都市の高級ホテルチェーンや外国人向けホテル。
  • Eコマース:Amazon IndiaやFlipkartなど、大手オンラインショッピングサイト。
  • 航空会社:インド国内線・国際線の航空券購入。
  • 一部の大型ショッピングモール:デリーやムンバイなどの国際的な商業施設内。

II. インド特有の決済環境:UPIと現金の役割

1. UPI(統一決済インターフェース)の強さ

インドのモバイル決済UPIは、スマートフォンを使ったQRコード決済で、屋台やオートリキシャ(三輪タクシー)を含むほぼ全ての場所で利用が可能です。これは現地銀行口座と連携しているため、旅行者がJCBカードで直接UPIを利用できる機会は限定的です。

  • 旅行者への影響:旅行者はUPIを利用できないため、ローカルな場所では現金を頼りにする必要があります。

2. 現金(インドルピー)の絶対的な重要性

UPIが使えない、またはカード決済を受け付けないローカルな場所では、インドルピー(INR)の現金が不可欠です。

  • 利用場所:屋台、ローカルな食堂、オートリキシャの運賃、小さな土産物屋、市場。

3. JCBカードの特典と優待

JCBは、インドで特定の優待サービスを提供しています。デリーやムンバイなどの主要空港での提携ラウンジサービス(対象カードのみ)や、提携レストランでの割引など、利用機会が限られるからこそ、これらの特典を狙って利用するのが得策です。


III. インド旅行でのベスト決済戦略

1. 現金(インドルピー)を多めに準備する

インドの決済環境の特殊性から、旅行者はローカルな場所での決済のために、十分なインドルピーの現金を確保する必要があります。

  • 現金調達:JCBカードを使ったATMキャッシングは、主要銀行(SBI、HDFC Bankなど)のATMで可能です。安全のため、空港やホテル併設のATMを利用しましょう。
  • セキュリティ:ATM利用時や街中での現金利用時は、周囲に十分注意し、防犯対策を徹底してください。

2. JCBカードの最適な使いどころ

JCBカードは、セキュリティを考慮し、以下の用途に限定して利用するのがスムーズです。

  • 高額決済:ホテル代、航空券の購入、高級レストランでの食事。
  • Eコマース:インド国内のオンライン予約や買い物。

3. タクシー・配車サービスの利用

インドでは、OlaやUberといった配車サービスが一般的です。これらのアプリにJCBカードを登録し、アプリ内決済で利用することで、オートリキシャとの運賃交渉や現金でのやり取りの手間を避けることができます。


まとめ

インド旅行において、JCBカードは大型施設やオンライン決済で役立ちますが、街中の決済はUPI(現地人)か現金(旅行者)の二択です。JCBカードで現金を安全に調達し、配車サービス(Ola/Uber)でJCBのアプリ決済を活用することが、インドでの決済戦略の鍵となります。

インドの決済術:移動は配車アプリ(JCB決済)、ローカルな場は現金、ホテルはJCB決済を使い分けましょう。

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