※ 2023/07/21追記:エポスカード(VISA)の海外旅行保険は2023/10/1以降、付帯条件が自動付帯から利用付帯に変更となります
急成長を遂げるベトナムは、都市部の高級ホテルやショッピングモールではキャッシュレス化が進んでいます。一方で、街の主役である屋台やローカルな商店、そして無数のバイクが走る通りでは、依然として現金が主流です。JCBカードが、この二極化した決済環境でどこまで通用するのかを解説します。
結論:JCBカードは、**主要な観光客向け施設やホテルでは利用可能**ですが、**日常的な移動(タクシー・Grab)や食事(屋台)には現金が不可欠**です。ベトナムでは、現金とカードを明確に使い分ける戦略が重要です。
この記事では、ベトナムでJCBが使える具体的な場所、ローカル決済の現状、そしてベトナム旅行を快適にするための決済戦略を解説します。
I. JCBカードのベトナムでの利用可能性と普及率
1. 利用可否と普及の現状
JCBカードは、ベトナムの主要銀行であるVietcombankなどと提携しており、国際ブランドとして利用可能です。日本からの観光客や投資が増えていることもあり、日系企業や観光客向けの施設では利用が促進されています。
- 普及率:VISA/Mastercardに比べると劣ります。特にローカルな小規模店ではカード決済自体を受け付けていないことが多いです。
- 確認ポイント:レジやドアに「JCB」ロゴがあるかを確認してください。大型施設以外では、ロゴがあっても「機械が壊れている」などの理由で現金払いを求められることもあります。
2. 利用可能な主要な場所
JCBカードの利用が期待できる、比較的規模の大きな施設は以下の通りです。
- 大型ショッピングモール:ホーチミンのVincom Center、ハノイのTrang Tien Plazaなど。
- ホテル・リゾート:主要なホテルチェーンや外国人向けのリゾート施設。
- 免税店・高級レストラン:外国人観光客が多く利用する免税店や高級な食事処。
- 航空会社:ベトナム航空などの航空券購入。
II. ベトナム特有の決済環境と現金主義
1. JCBが使えない場所と現金主義の強さ
ベトナムの魅力である以下の場所は、ほぼ現金決済が前提となります。
- ローカル飲食店・屋台:フォーやバインミーを提供する屋台や、地元の食堂は**ほぼ100%現金(ベトナムドン)**が必要です。
- 市場(マーケット):ドンスアン市場など、ローカルな市場での買い物。
- シクロ・ローカルタクシー:料金交渉後の支払いは現金です。
2. Grab(配車・デリバリー)決済の活用
ベトナムの主要な移動手段であり、観光客も多用する**Grab(グラブ)**は、JCBカードの利用に大きく関わります。
- **カード登録**:GrabアプリにJCBカードを登録し、事前に決済方法として設定することで、**乗車後の現金でのやり取りなし**に決済が可能です。
- **利点**:料金交渉の手間がなく、降車時の小銭の煩わしさが解消されるため、ベトナムでのJCBの最も有効な使い道の一つです。
3. JCB特典と優待
ベトナムでもJCBは優待サービスを提供しています。主要都市のレストランやマッサージ店での割引、空港ラウンジサービスなどを事前に確認しておきましょう。
III. ベトナム旅行でのベスト決済戦略
1. 現金(ベトナムドン)をメインの手段とする
屋台での食事、市場での買い物、ローカルな交通手段、そしてチップなど、ベトナム旅行の体験の多くに**ベトナムドン(VND)**が必須となります。
- **現金調達**:日本の空港よりも、ベトナム現地のATMでJCBカードを使った**キャッシング**の方が一般的にレートが良いです。都市部の主要銀行ATM(Vietcombankなど)を利用しましょう。
- **札の確認**:ベトナムドンはゼロの数が多く、桁間違いが起きやすいので、支払いの際は必ず金額を指さし確認しましょう。
2. JCBカードの最適な使いどころ
- **高額決済**:ホテル代、大型ショッピングモールでの買い物、ツアー料金。
- **移動の効率化**:Grabアプリに登録し、乗車時の決済手段として利用。
- **特典利用**:JCBの優待キャンペーン対象店。
3. 通貨(ドン)と米ドルの使い分け
ベトナムでは、一部の高級ホテルや観光サービスで米ドル(USD)が利用できる場合がありますが、日常的な買い物は**ベトナムドンが原則**です。ドンで支払う方がレートが良いため、常にベトナムドンを準備しましょう。
まとめ
ベトナム旅行では、JCBカードは**Grabの決済や高額な買い物**に非常に有用です。しかし、ローカルな食事や移動手段では**現金が不可欠**です。JCBで現金を調達し、「現金 + Grab決済用のJCB」という戦略で、ベトナムの旅を楽しみましょう。
ベトナムの決済術:移動はGrab(JCB決済)、食事と屋台は現金!

